美しく、強靱な新生アルファロメオのスポーツサルーン『ジュリア』

美しく、強靱な新生アルファロメオのスポーツサルーン『ジュリア』

  • @DIME
  • 更新日:2017/12/06
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イタリアの自動車メーカー、アルファロメオがプレミアムブランドを目指し、世界モデルへと昇華させた最新作が『ジュリア』だ。アルファロメオと言えば、これまでレースを含む歴史こそ誇れたものの、販売力・技術力・資金力において、ドイツ勢におとっていたこと、デザイン以外のDNAを尊重していなかったこと認めている。しかしフェラーリからシニアエンジニアを招聘(しょうへい)した今、すべてをリセット。開発から精算までのすべてをイタリアで行い、独自のFR/4WDプラットフォーム、ガソリン、ディーゼルエンジンを独自開発。ここ数年で8モデルをローンチすることを宣言するに至っている。

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そんな新生アルファロメオの第一弾となるのがプレミアムスポーツサルーンの『ジュリア』。伝統のアルファロメオのエンブレムをプレミアムなデザインに変更したのも、その心意気の現れだろうか。

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日本仕様として導入されるのは、フェラーリのエンジニアが腕を振るったトップレンジのアルファロメオ史上最強の2・9L V6ツインターボ、510ps、61・2kg-mを発生するFRのクァドリフォリオ、シリーズ中、唯一の4WDとなる、2L直4ターボ、280ps、40・8kg-mのヴェローチェ、2L直4ターボ、200ps、33・7kg-mのスーパー、そしてスーパーとパワースペックが共通のエントリーモデル(受注生産)のジュリアの4グレード。クァドリフォリオだけカタログは別仕立てである。

ここで試乗したのは、F)225/45R18 R)255/40R18の前後異径サイズのタイヤを履き、今やアイドリングストップ、ACC(アダプティブクルーズコントロール)、歩行者検知機能付自動ブレーキ、ブラインドスポットモニター、リヤクロスパスディテクションなどを含む万全の先進安全運転支援機能を装備した、BMW3シリーズ、MB Cクラス、アウディA4といったドイツの強豪と真のライバルになりうる543万円のジュリア・スーパーである。

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ズバリ、アルフェスタ、イタリアファンでなくても、ジュリアをひと目見た瞬間、モデナデザインのロングノーズ、ショートオーバーハングを特徴とする流麗なスタイリングにほれぼれさせられるに違いない。まさに理屈じゃなくセダン、サルーン嫌いの人を納得させる、イタリアデザインである。

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インテリアも素晴らしい。シートは全グレード本革だが、スーパーから素材が上級になり、ウッドとメタルパーツのコンビネーション、各部表皮の質感など、プレミアム感に溢(あふ)れている。ステアリングに備わるエンジンスターターボタンを押し、200psの心臓を目覚めさせる。メーターは伝統のコーン型を残すものの、実態は中央にデジタル表示もあるメーターだ。注意したいのは、ガラケー愛用者。ジュリアのナビはスマホやタブレットのナビ連携のみ対応なので・・・。

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ドライブモードはエンジン、ミッションのみ制御されるN(ノーマル)とS(スポーツ)が備わるが、体をしっかり包み込むシートに身をあずけ、まずはNモードでスタートする。

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パワーステアリングはセンター付近が引き締まっていても、実に軽く扱いやすい。始めてこのジュニアに乗っても、運転のしやすさを実感できるはずである。乗り心地は18インチタイヤを履いていても、アルファロメオらしいタイトさを残しつつもしっかり快適かつ終始フラットなタッチ。段差越えなどでのマナーも素晴らしく、タイヤの当たりは想定外にマイルド。乗り心地にうるさい女性を乗せてもうっとりさせられること必至だろう。

軽く扱いやすさ抜群のパワーステアリングも、速度を増すほどに適度な重さと引き締まり感が出て、高速走行は絶大なる安心感に包まれ、そしてプレミアムスポーツサルーンを標榜するだけあり、エアコンの風の音が気になるほど文句なしに静か。

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操縦性はまさしくアルファロメオだ。ドライブモードがNでもステアリング操作に対して間髪を入れず、クイックに向きを変える回頭感がゴキゲンだ。言い換えれば高いボディー剛性、足回り剛性に支えられた精度の高い動きである。しかもカーブ、高速レーンチェンジ、山道では路面に吸いつくようなフットワークテイストをプレミアム感ある乗り味のまま披露。巨大な!?パドルシフトで8ATを操る快感もまた、たまらない!!

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ちなみにドライブモードをSにセットすれば、エンジン回転は低めに保たれ、アクセルレスポンスが一段と高まるとともに、ステアリングのクイックさもさらにシャープなものになる。山道では威力を発揮するはずだが、一般道をプレミアム感に包まれて走る際は、ちょっとしたステアリング操作でクルマが右へ左へと意のままに動いてしまうため、個人的には一般道ではNモードのほうが走りやすいと感じた。特にすてきな、大切な女性を乗せているときの好感度、ジェントル感を演出するならこちらである。

2L直4ターボ、200psというと、ヴェローチェの280psにくらべ物足りないように感じられるかもしれないが、伊達男にはちょうどいいパワーと思える。しかも排気量以上に感じられる濃厚な回転フィールの持ち主で、たとえ5000回転まで回しても室内に侵入するノイズはごく小さく、アルファロメオの咆哮も実にジェントルなものなのである。エアコン吹き出し口も備わる後席、トランクもかなりゆとりがあり、実用的だ。

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アルファロメオ ジュリア スーパーは美しく強靱(きょうじん)で、上品。その走りのテイストはドライバーと乗員の体と脳裏に染み渡る官能性能を備えた、イタリアの美学そのものを具現化したクルマと言っていい。ドイツ車とちがう選択であるだけでなく、女性ウケという点でもイタリア、アルファロメオというキーワード、響きは絶大なる威力を発揮するはずだ。

そうそう、受注生産のベースグレードとなる、446万円のジュリアにも試乗したが、走りの軽やかさ、爽(さわ)やかさではスーパーを上回るものの、パドルシフトやACC、ブラインドスポットモニターなどが付かず、意外にも17インチタイヤを履く乗り心地はかえって粗く、路面によってボコボコする音と振動が伝わりがち。装備、乗り心地の洗練度でもスーパーが上回ると感じた。よって、選ぶべきグレードはスーパー以上となるだろう。

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ところで、アルファロメオがジュリアをプレミアムブランドとして世界モデルへと昇華させたいというもくろみは、この日本でもかないつつあるようだ。何しろ2018年中に全国60カ所のアルファロメオ専売店を展開する予定の現ショールームにジュリアを目当てに訪れた来場客の約半数がBMWユーザー!なのだそうだ・・・。ドイツ車ユーザーを振り向かせるだけの美学、インパクト、商品力を持ったこのジュリアのデビューによって、日本でもアルファロメオユーザー、ジュリアファンが劇的に増えそうな予感がしている。

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アルファロメオ ジュリア
http://www.alfaromeo-jp.com/models/giulia/giulia/top

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

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