世界第4位のスマホメーカー「OPPO」の上陸第一弾スマホ『R11s』の実力は?

世界第4位のスマホメーカー「OPPO」の上陸第一弾スマホ『R11s』の実力は?

  • @DIME
  • 更新日:2018/02/10

■連載/石野純也のガチレビュー

ファーウェイ、ASUSが2強として君臨するSIMフリー市場に挑む、新規参入メーカーが現れた。中国メーカーのOPPOだ。日本ではなじみがない名前かもしれないが、OPPOは現在、グローバルで世界第4位のメーカー。中国市場に限定すると、ファーウェイを押さえ、シェア1位に輝いている。シェアを急拡大させている、飛ぶ鳥落とす勢いのメーカーと言っても過言ではない。

そのOPPOが、日本参入第一弾として発売するのが、「R11s」だ。R11sは、金属を使ったスリムなボディに、デュアルカメラや18:9のディスプレイなどを搭載した、ミドルレンジ上位の端末。チップセットにはSnapdragon 660を採用し、DSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)などにも対応する。価格は6万円前後と、3万円台が中心のSIMフリースマホとは一線を画した端末だ。

新規参入第一弾となるR11sは、どのような端末なのか。ここでは、実機を見ながら、その実力をチェックしていきたい。

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OPPOの日本参入第一弾モデルとなる「R11s」

■ギリギリまでベゼルをそぎ落とした見た目に、ボディの素材感がマッチ

まずは、その外観から見ていこう。ディスプレイの比率は、ハイエンドモデルで一般的になりつつある18:9で、16:9のスマホよりも縦に長い。上下左右のベゼルがかなり細くなっているため、ディスプレイの占有率が高く、映像への没入感が高まりそうだ。見た目の印象も、シャープさを醸し出している。

背面はやや丸みを帯びていて、手のひらにしっかりとフィットする。18:9と縦に長く、ベゼルがほとんどないことも相まって、6.01インチという数字ほどは、大きく感じない。手の大きな人であれば、片手での操作もスムーズにできるはずだ。背面には金属を用いており、仕上げもキレイだ。上下にアンテナ用の樹脂でできたスリットがあり、ここがやや目立つのは残念なポイントだが、背面はシンプルにまとめられており、質感も高い。

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背面は金属で、左右が丸みを帯びている。上下には同系色の樹脂が

約7.1mmと、スリムなのも好印象だ。側面の金属部分がディスプレイのベゼルよりやや盛り上がっていることもあって、ここが手に当たることで、持ったときの印象はさらに薄く感じる。18:9のディスプレイを搭載し、ギリギリまでベゼルをそぎ落とすと、ディスプレイの占める比率が高まり、結果としてどれもデザインが似通ってしまいがちだが、背面の形状などを工夫することで、アイデンティティを出そうとしている努力の跡が見える。

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背面から続く金属にディスプレイが乗っかるような形状で、数字以上に薄さを感じる

OSはAndroid 7.1がベースで、OPPOが独自にカスタマイズを加えている。OPPOはこれをColorOSと呼ぶが、このデザインも独特。よく言えばAndroidっぽさがなく、逆にどことなくiPhoneを彷彿とさせる印象もある。画面下から現れるコントロールセンター風のランチャーや、通知の画面などは、iOSをインスパイアしたものだろう。ハードウェアだけでなく、ソフトウェアまできっちりデザインしていると評価できる半面、独自性には疑問符もつくことは付け加えておきたい。

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OSはAndroidだが、ユーザーインターフェイスはOPPOが独自にカスタマイズ。iOSに近い雰囲気だ

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■デュアルカメラは「昼用」と「夜用」の2つを搭載

背面には2つのカメラを搭載している。いわゆるデュアルカメラだが、2つのカメラの役割が、他の端末とは大きく異なる点がおもしろい。一般的にデュアルカメラは、モノクロとカラー、標準と望遠、標準と広角というように、一方がメイン、もう一方がサブといった位置づけになっていることが多いが、R11sはどちらもメインとしての役割を果たす。切り替えのトリガーになるのが、明るさだ。

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デュアルカメラは昼用、夜用と、照度で切り替える仕組み

昼間など、光量が十分なときは右側、逆に暗めの室内や夜景など、光量が足りないときは左側のカメラを使うのだ。画素数は昼用が1600万、夜用が2000万で、暗所での撮影時にはピクセルを合成することで、4倍の光量を取り込めるような処理も施される。結果として、夜景の写真を撮った際に、ノイズが少なく、明るめに仕上がる。この切り替えは自動で行われるため、ユーザーは意識することなく、2つのカメラを使い分けることが可能だ。

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昼用のカメラで撮った料理の写真。色味をもう少しビビッドにできるとうれしい

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夜景を撮ってもノイズが少ないのは、夜用のカメラに切り替わっているため

一方の昼用と位置づけられた1600万画素カメラの方は、画素1つ1つに位相差オートフォーカスの機能を持たせたデュアルピクセルAFに対応しており、素早くピントが合う。さらに、被写体を認識して背景をキレイにぼかす、ポートレートモードにも対応している。ポートレートモードは、2つのカメラを使うのではなく、あくまでソフトウェア処理とのことだが、仕上がりを見ると、自然なボケになっていた。

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ポートレートモードは、人物だけでなく、料理にも使える

さらに、R11sは、セルフィー用のインカメラも、2000万画素と高画素で、しかもフラッシュにも対応している。単に画素数が高く、正確な写真が撮れるだけでなく、「本物以上に美しく撮れる」のがポイント。被写体の人物を認識して、顔を美しく補正してくれる美顔機能が搭載されているが、この処理が非常にナチュラルなのだ。あたかも、最初から補正後の顔であったかのように思えるほどで、いかに細かく顔を捉え、補正しているかが分かる。

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セルフィ用のカメラも2000万画素と高画素

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顔を正確に捉えて補正をかけるビューティーモードは、効果が高い

こうした美顔補正は、やりすぎると、補正したのが丸分かりになってしまうが、R11sはこのバランスがいい。セルフィーやグループ撮影が好きな女性はもちろん、男性がポートレートをひとりで撮るときにも重宝しそうだ。ちなみに、補正の度合いは、オートで決められるが、手動で調整することも可能。イン、アウトとも、カメラに強い特徴を出してきた点は、高く評価できる。

■パフォーマンス良好で、3社のVoLTEも利用できた

冒頭に記載したように、チップセットにはミドルレンジ上位向けの、Snapdragon 660が搭載されている。ハイエンドモデルに搭載される800番台のSnapdragonと比べるとパフォーマンスはやや劣るが、普段使いには十分な性能だ。メモリ(RAM)は4GB、ストレージ(ROM)は64GB搭載されており、この点もハイエンドモデルに迫る。位置づけとしては、ハイエンドとミドルレンジの中間程度の端末といえるだろう。

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AnTuTu Benchmarkのスコアは13万点台。Snapdragon 835搭載機にはかなわないが、十分な性能だ

SIMフリースマホとして便利なのが、ドコモ、au、ソフトバンクと3社の周波数にきっちり対応しており、VoLTEも利用できたところだ。音声通話が使えなくなることを避けるため、au VoLTEに対応するメーカーは徐々に増えているが、ドコモやソフトバンクのVoLTEまでカバーしている端末はまだまだ少ない。どのキャリアを選んでも、高音質なVoLTEで通話できるのは、うれしいポイントだ。もちろん、VoLTEは3キャリアだけでなく、それぞれのサブブランドや、その3キャリアから回線を借りるMVNOでも利用できる。

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ドコモ系MVNO、au系MVNO、ワイモバイルの3社で、VoLTEが利用できた

顔認証機能の速さも、R11sの特徴として挙げておきたい。カタログ値では0.08秒とうたわれているが、ここまで速いと、人間の認識を超えているのか、まるで最初からロックがかかっていないかのように思える。R11sは本体を傾けるとディスプレイが点灯する設定にできるが、この状態だと、本体を持ち上げるだけで、すぐに使い始めることができる。暗い場所など、顔認識の精度が落ちるところ以外では、あえて指紋センサーを使おうとは思わなくなった。

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顔認証の速度が速く、あたかもロックがかかっていないようだった

ただし、精度に関しては注意が必要で、似た人物でもロックが解除されてしまうおそれがあるという。顔認識というとiPhone Xに搭載されたFace IDのことが頭に浮かぶかもしれないが、R11sはあくまでインカメラに写った顔を識別しているだけということは念頭に置いておきたい。とはいえ、筆者が試したR11sで勝手にロックが解除されてしまったことはなく、顔写真でロック解除を試みてもうまくいかなかった。少なくとも、簡単に顔認識を突破されることはなさそうだ。
一方で、ユーザーインターフェイスは、まだまだ改善が必要だと感じた。Androidにも関わらずアプリのドロワーがなかったり、コントロールセンター風のパネルが画面下から出てきたりするのは、戸惑いを感じた部分だ。Androidだと思って使おうとすると、その知識が通用しないのだ。iPhoneから乗り換えたユーザーが慣れやすいという点ではいいのかもしれないが、AndroidにはAndroidのよさがある。無理にiOSを追うのではなく、ユーザーインターフェイスにはもっと独自性を出してほしいと感じた。

【石野's ジャッジメント】
UI         ★★★
レスポンス     ★★★★
バッテリーもち   ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★
アプリの数     ★★★★★
文字の打ちやすさ  ★★★★
質感        ★★★★
撮影性能      ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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