海が真っ赤に染まる! フェロー諸島のクジラ追い込み漁(デンマーク)<動画あり>

海が真っ赤に染まる! フェロー諸島のクジラ追い込み漁(デンマーク)<動画あり>

  • Techinsight
  • 更新日:2017/11/13
No image

北大西洋に浮かぶデンマーク自治領のフェロー諸島でこの夏、伝統のクジラの追い込み漁が行われた。浅瀬に追い込まれ仕留められたクジラやイルカの様子は、動物愛護団体のシーシェパードによって捉えられ、ホームページやFacebookに投稿された。また今月10日には『Fox News』が独占記事で伝え、物議を醸しているようだ。

人口5万人足らずというフェロー諸島は観光業のほか水産業、野鳥狩り、羊の放牧、酪農、そして捕鯨が盛んなこととして知られている。火山でできた痩せた土地での農業は非常に難しく自然条件が厳しいこの地域では、クジラ(主にゴンドウクジラ)の肉と脂肪は貴重な資源であり、16世紀ごろから追い込み漁が始まったとされている。

隠すことなく行われるこの追い込み漁は、シーシェパードなど反捕鯨団体の激しい批判に晒されており、7月から9月初旬の10週間で行われた漁ではイギリスやフランスからのボランティア18人が監視を行った。述べ9回にわたる漁は同団体によってフィルムに収められ、少なくとも198頭のタイセイヨウカマイルカと436頭のクジラが捕獲されたことが明らかになった。

漁は、漁師たちが沖でクジラやイルカを見つけると住民に合図を送りスタートする。群れは合図によって駆け付けた漁船に囲まれるようにして湾に追い込まれ、待ち構えていた住民によって仕留められる。その様子は凄まじく、腰まで海水に浸かった男たちが噴水孔にロープのついた銛を差し込み、パニックに陥った個体を次々と浜辺に引上げていく。こうして捕らえられたクジラやイルカは特殊なナイフで首の主動脈や脊髄を切断されて息絶える。ほぼ即死の状態だが、これによって湾は血の海となり真っ赤に染まっていく。

監視したシーシェパードのボランティアは「小さな子供がポケットナイフを使ってクジラの歯をえぐり取っているのを見た」「行き場を失ったクジラが岩に頭を打ち付けて苦しんでいた」「内臓が露出した状態で地面に放りだされている。見るに堪えない」「これは野蛮な行為以外のなにものでもない」と口々にその衝撃を語っている。

シーシェパード・イギリスを率いるロブ・リード氏は「フェロー諸島でのイルカやクジラの残忍な殺戮が現在も引き続き行われていることを、世界に知らしめなければなりません」と語っているが、フェローの政府は「彼らは私たちを精神異常者、悪魔、狂人などと呼び、マイナスのイメージばかり強調している。これではフェローの住民への怒りや憎しみが増すだけだ。しかし追い込み漁は我々の伝統文化であり、捕獲した肉や脂肪は無料で参加者や住民に分配される。これらは住民にとって貴重な食糧であり、漁ができなくなれば輸入に頼るしかなくなる」と憤りを隠さない。

さらに「今年度はこれまでに1700頭、2016年は295頭、2015年は501頭のゴンドウクジラやイルカを捕獲した。ゴンドウクジラは北大西洋東部には778,000頭、島周辺の海域には100,000頭が生息していると言われ、絶滅危惧種にさえ指定されていない。捕獲量はその年によってまちまちだが、これまでの長期にわたる記録を分析した結果、我々の年平均の捕獲量は800頭ほどである。この漁は持続可能であり、自然資源を有効的に活用しているだけで、島の自給自足率が高いのもこの漁のおかげといえる」と述べ、外部からの価値観を一方的に押し付けられることに反発している。

画像は『Sea Shepherd Global 2017年11月8日付「Operation Bloody Fjords update: Covert patrols documenting the slaughter go completely undetected by the Faroese government」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

国外総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
暗殺恐れて首相が電撃辞任。レバノンでいま何が起きてるのか?
思わぬ理由で死刑執行が中止に 薬剤投与の医師も苦悶(米)
移民を奴隷として競売か 米報道、リビア政府が調査へ
サウジの王族が一斉逮捕された事情 “拘置所”はリッツ・カールトン
日馬富士殴打事件の余波!? 飲み会で上司を瓶で殴るオススメのナイフ型瓶ラム酒に脚光
  • このエントリーをはてなブックマークに追加