「ケンブリッジ」の攻略法。高合格率のワケ

「ケンブリッジ」の攻略法。高合格率のワケ

  • BEST T!MES
  • 更新日:2017/11/13

先日発表された、タイムズハイヤーエディケーションによる世界大学ランキング。日本のトップ、東京大学ですら46位。ではその上位に食い込む大学は何が違うのか?  同大学ランキング2位、ケンブリッジ大学の対策を読み解く。【傾向編:「世界大学ランキング2位」の学校案内

20-30%。米国の一流大学と比べて高い合格率

No image

ケンブリッジ大学出願にはいくつかの段階があります。ここで整理しておきましょう。まず、米国の大学とは異なり、学生にコース選択をさせます。コースとは専攻科目のようなもので、そのコースによって出願要件が変わってくるのです。次に希望するカレッジを記載します。ただ空白のままにしておくこともできます。そして成績証明書とUCAS出願書*を提出し、さらに筆記の入学評価テストを受けなければいけません。テストの内容は希望したコースにもよりますが、そのコースで必要なスキルや知識を計るものとなっています。

*UCASとは、統一の出願フォーマットで進める電子出願システム。各学校が独自にオンライン出願フォーマットを持つのではなく、形式をそろえて、より便利に電子出願ができるようにすることを目的として開発され、使用が広がっているオンライン出願システム。

ケンブリッジ大学の出願の締め切りは10月中旬で、締切日としては比較的早いと言えるでしょう。合格率は、年度や地域により幅がありますが、20-30%で、米国の一流大学と比べて高い合格率となっています。

アメリカの名門大学である、MIT、カリフォルニア工科大学、ハーバード大学などが、合格率が一般的に6-7%であることを考えると、イギリスの名門大学、ケンブリッジの合格率は極めて高くなっています。何故なのでしょうか?

合格率が高くなるカラクリ

主に二つの理由が考えられます。

理由1.

イギリスの大学に出願するためには、前述のUCASというシステムを通して出願する必要があり、このシステムでは、受験者は5校までしか出願が許されません。従って、みな出願校の選択に慎重になり、合格の可能性が低い大学には出願をしないという選択をする学生が多く、「ダメもと受験」が減ります。出願者の絶対数(分母)が減った結果、合格率が高くなると考えられます。

理由2.

イギリスの名門大学はminimum entry requirements(出願への最低条件)を、極めて明確に明示しており、ケンブリッジやオックスフォードではその基準も高くなっています。例えば、後述する「APテスト○○点必須」という風に、出願資格が高いバーで設定され、しかもそれが必須、とされているのです。ゆえに、そもそも出願資格のある学生が限られてしまい、記念受験的な出願が著しく少ないのです。

これはアメリカの名門大学と大きく異なります。アメリカでは、一つ二つの必須項目が満たされていなくても、他に長けている要素があれば、目をつぶってくれる事が往々にしてあります。そうなると、必須項目を満たしていなくても出願する生徒が増えるのですが、イギリスでは「必須」が、本当に「必須」であるため、出願者数が少なくおさまるのです。

面接突破のカギ

合格の見込みがある人たちだけが出願し、その出願者の中で専攻が行われることになります。専攻が進んでいき、入学の見込みがある学生は、面接を受けることになります。この面接までに、出願者の5人に1人が落とされます。面接は英語で行われ、留学生であっても容赦、免除などは一切ありませんので、一定以上の英会話能力は必須です。

面接では、学生が選んだ科目についてどれくらい知識があるのか詳細に試問されます。学生は入学前にコース、つまり次の3~4年間で勉強することを選ぶので、自分が情熱を傾けている科目についての知識が豊富であることが特に重要視されます。面接がリラックスした雰囲気で行われる米国の入学審査とは大きく違い、ケンブリッジの面接はかなりアカデミックなもので、まさに「試験」という感じです。

選択したコース分野についての「知識」をテストすることが目的だからです。学生側は自信のある科目を選び、幅広くリサーチし、入学のチャンスをつかむために十分に準備をする必要があります。例えば、文学専攻を希望する学生は、ある本についての感想をただ述べるだけでは不十分です。その本の中に含まれるメタファー(隠喩)や聖書の引用などについても議論できるように深く掘り下げた準備をしなければいけません。

英国内で実際に面接を受けることができない学生に対しては、カナダ、中国、香港(香港在住者のみ)、インド、マレーシア、シンガポールを含む海外での面接にも対応しています。詳細はホームページで確認できます。そこでは海外での面接にかかる料金、および面接に関心のある学生に適応される出願締め切り日程についても記載があります。

GPAは「専攻する科目においての優秀な成績」が重要視される

では、どのような学生(出願者)が面接のステージまで進めるのでしょうか? 当たり前ですが、出願すれば面接が受けられるわけではありません。その前に厳しい書類専攻があります。書類専攻においては、一般的にケンブリッジ大学はSATなどの点数をより重視しています。従って、応募者はSATやその他の要求されるテストで高得点を収めることがまず重要です。ケンブリッジ大学への出願の際に、例外なくSATのスコアが要求されるわけではありませんが、留学生に対してSATとSAT subject testの両方又はどちらか一方のスコアの提出を課すカレッジもあります。留学生に対して要求される可能性のあるもう一つのテストがAdvanced Placement (AP) テストです。SATやAPテストの点数が書類審査では最も重要であり、面接に進めるか否かを左右する決定要因となります。

もちろん、だからといって学校の成績(GPA)が全く考慮されないわけではありません。実際、ケンブリッジ大学は留学生の選考の際に彼らのGPAにも注意を払います。合格圏内に入るためにはクラスの上位1~2%以内に入っており、かつケンブリッジ大学で専攻する科目において優秀な成績を修めている必要があります。ここは極めて大事なポイントです。「専攻する科目において優秀な成績」が重要であるということは、自分の成績表を見て、戦略的に専攻を決めたほうが合格率が上がるという事です。成績表を見てみて、良い成績を収めている科目の中で、一番関心があるものを専攻に選ぶ、という専攻の決め方が合格率を上げるうえでは最善です。

アメリカの名門大学とは対照的に、ケンブリッジ大学は課外活動をそれほど重視していないようです。アメリカの大学ほどその要素は顕著ではありません。応募者は志望理由書内で自身の課外活動に関してアピールすることはできますが、多くの人が2~3文にまとめるべきだと考えているようです。課外活動の分野・内容に関しては、応募者が大学で専攻する分野に直接関係していない限り、それほど強いインパクトを与えることができないのです。仮に自身の課外活動が大学での専攻に直接関連している場合は、それらの経験がない他の応募者との差別化につながる可能性があります。

日本人にチャンスはあるか

日本から出願の場合、高等学校卒業証明書が十分な学位と見なされないケースがあるので、ケンブリッジ大学への出願を希望する場合は、事前に対策が必要です。ケンブリッジ大学が推奨する方法としては、英国外の大学学部課程の1年目を修了する、5科目以上のAPコースを取る、または国際バカロレアを受講するなどがあります。カレッジにより出願資格や要求する項目が異なるので、事前にコンタクトして確認しておく必要があるでしょう。

ケンブリッジ大学への日本からの応募は非常に少なく、2016年は24名の日本人学生が出願し、合格者は4名未満という結果でした。2015年から2016年にかけて、ケンブリッジ大学学部課程における日本人学生の在籍者は26人でした。今後、世界トップの位置に鎮座するケンブリッジ大学で学ぶ日本人が増えていくことを、私含め多くの教育者が願っています。

★下記問い合わせフォームから、質問を受けつけています★メールアドレス ※質問内容
(留学について何でも聞いてみよう) ※

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

コラム総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
暴力事件、理事長選、そしてファッション......貴乃花親方の深い闇
ダイソーに最強のホッチキス現る 中綴じが簡単すぎて快感すら覚える...
目を逸らすな。「とんねるず」問題の裏で自殺を考えた人のいる現実
「残業するな」「いいから帰れ」 会社員の4割が“ジタハラ”に悩み 高橋書店の調査
痩せない理由、ここにあり!?今どき女性に多い「“ちりつも”習慣」って?
  • このエントリーをはてなブックマークに追加