日本最初の超高層ビル、霞が関ビルが今月、開業50年を迎えた...

  • 西日本新聞
  • 更新日:2018/04/17

日本最初の超高層ビル、霞が関ビルが今月、開業50年を迎えた。高さ147メートル、地上36階建て。地震の多い日本では当時、鉄骨とコンクリートで揺れに耐える「剛構造」が主流。ビルが高くなるほど重くなるため、超高層ビルは無理だとされていた

▼ヒントは上野・寛永寺の五重塔にあった。心柱(しんばしら)と組み合わされた梁(はり)が巧みに揺れを吸収し、関東大震災も乗り切った。この「柔構造」の採用で、夢の超高層ビルが可能に

▼発展する日本のシンボルとなった霞が関ビル。かつては膨大な量を表すのに「霞が関ビル○杯分」と言われた。では、ビル何杯分の血と涙を流せば、悲劇に終止符を打てるのだろうか。紛争が続く中東・シリアである

▼暴虐な過激派組織「イスラム国」を追い出して一安心したのもつかの間、アサド政権と反体制派の内戦に逆戻り。アサド政権が化学兵器で市民を殺傷したとして、米英仏が武力攻撃に踏み切った

▼非人道的な化学兵器の使用は絶対に許されない。ただし、今回の攻撃は国連安保理の決議も経ず、国際機関の調査も待たなかった。米英仏はアサド政権が化学兵器を使ったという証拠すら示していない

▼アサド政権や後ろ盾のロシアは反発を強めよう。武力衝突が拡大すれば、犠牲になるのは市民だ。力で力を制する「剛構造」から、話し合いで解決を目指す「柔構造」へ、中東外交の設計を変更しなければ、和平は建設できまい。

=2018/04/17付 西日本新聞朝刊=

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