【警告】「メガマウス出現と地震発生は無関係」NHK報道に疑問! 過去データで完全反証、深海ザメの予知能力をナメるな!

【警告】「メガマウス出現と地震発生は無関係」NHK報道に疑問! 過去データで完全反証、深海ザメの予知能力をナメるな!

  • TOCANA
  • 更新日:2018/07/12
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画像は「Wikiepdia」より引用

5月11日のNHK総合「ニュースウオッチ9」で、幻の深海ザメ「メガマウス」に関するニュースが報じられた。それは、ツイッター上で拡散しているメガマウス水揚げのニュースが、実は“フェイク情報”であると判明したことを受け、ネット上に広まるデマを問題視する内容だった。番組では科学者が登場し、メガマウスと地震との関係をキッパリと否定。

しかし、地震の研究を数十年にわたって続けてきた筆者としては、数ある深海生物の中でもメガマウスはとりわけ地震との関連性が高いと考えており、この番組内容には大いに疑問を抱かざるを得ない。今回は、過去のデータを元にこれまで日本近海で発見されたメガマウスと地震の関係をお伝えしたい。

■ツイートはフェイクだった、しかし……!

メガマウスは、その名の通り巨大な口をもつネズミザメ目メガマウスザメ科に属するサメで、深さ100~200m程度のやや浅い深海に生息する。1976年にハワイ沖で初めて発見されたが、その後も捕獲はおろかほとんど目撃されず、出現例はわずか数十件、そのうち約20件が日本近海での目撃となっている。

そして今年4月上旬、ツイッターにメガマウスが打ち上げられたこと、さらにこれが地震の予兆だとするツイートが投稿され、ネット上で拡散した。「ニュースウオッチ9」によると、その真偽を検証するため三重県尾鷲市の漁港で現地取材した結果、拡散された写真は2016年4月15日に尾鷲漁港で水揚げされた体長5m、重さ1トン以上のメガマウスだったことが判明したという。

ここで問題視されたツイートは、「人気ツイート集」(@ninki_tuito)というアカウントが4月8日に投稿したもので、「三重県でメガマウスが上がったらしい。メガマウス上がるのは大地震くる前兆みたいです」という内容に、メガマウスの写真が添付されたものだ。

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三重県でメガマウスが上がったらしい。

メガマウス上がるのは大地震くる前兆みたいです。

地震には気をつけましょう。
— 人気ツイート集 (@ninki_tuito)
2018年4月8日
from Twitter

ツイートに添付された3枚の写真は、異なるニュースメディアから流用したものであり、やはり意図的に過去の情報を流した疑いは残るだろう。NHK取材班が、アカウントに接触を試みたが、返事はなかったという。

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イメージ画像:「Thinkstock」より

■「メガマウス出現と地震は関係ない」と言い切って大丈夫か!?

しかし、筆者が本当に問題視するのはここからだ。「ニュースウオッチ9」は、専門家として北海道大学の仲谷一宏名誉教授(水産学)にコメントを求め、「メガマウスと地震に関連性はない」という言葉を引き出しているのだ。

これまで筆者は、長年にわたり深海ザメの出現事例を収集し、地震前兆である可能性について探ってきた。その結果、深海ザメの中でもメガマウス出現はもっとも地震発生と関係が深いのではないかと考えている。そのため、仲谷氏の見解に疑問を呈するとともに、これをもって「メガマウスと地震には何ら関係がない」と言い切ってしまう番組構成に違和感を抱いている。

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ロレンチーニ器官 画像は「Wikiepdia」より引用

実際、メガマウスと地震の関連を肯定的に語る科学者も数多く存在する。たとえば、武蔵野学院大学特任教授で、海底地質学を専門とする地震学者の島村英紀氏は、微弱な電磁波をキャッチすることで餌の位置を把握する、メガマウスの頭部にある「ロレンチーニ器官」について「海底プレートのズレによって起こる巨大地震の場合、地中の岩石が破壊される際に微小な電磁波が発生する。これを感じ取ったメガマウスが、『日本近海に餌がある』と勘違いしているのかもしれない」(『週刊ポスト』、2017年7月14日号)と語る。

また、1988年に海外で発表された研究によれば、この「ロレンチーニ器官」を調査した結果、小さなプランクトンが発する弱い電場さえ検出できることがわかったという。メガマウスは、原始的な形態を残しているといわれ、その生態にも謎の部分が多い。地震の前触れとして、地中で起きた岩石破壊によって発生した電磁波を検知し、方向感覚を狂わされた結果の異常行動ではないかと考えられる。

■こんなにあった! メガマウス出現と地震発生の連動例

さて、筆者の説を裏付けるためにも、実際にメガマウスが出現した後で大きな地震が発生したケースを示しておきたい。4年前の記事では、「2カ月ほど前から前兆現象があるだろう」と記したが、その後の調査の結果、前兆となり得る期間を約1カ月以内に絞り込んで検討すべきだと思うようになった。さらに、メガマウスの出現地点から比較的近距離であれば、M4クラスの小規模な地震でも前兆として考えることにした。すると、前述のように日本近海でメガマウスが目撃された約20件のうち、その後で地震が発生したケースは15件にも達するのだ。(※印をつけた3件の大地震は、いずれもメガマウス出現地点から震源までの距離が数百キロと遠いため、あくまでも参考)

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画像は「Earth Touch NEWS NETWORK」より引用

・ 1989年1月23日:静岡県浜松市松島町
→ 1989年2月5日:八丈島東方沖、M5.5 、最大震度3(13日後)

・ 1989年6月12日:静岡県焼津市沖
→ 1989年6月17日:鳥島近海、M6.6、最大震度3(5日後)
→ 1989年6月24日:伊豆半島東方沖群発地震、最大M5.5(12日後)
→ 1989年7月13日:伊東沖海底噴火(31日後)

・ 1997年4月30日:三重県尾鷲市三木崎沖
→ 1997年5月4日:和歌山県南方沖、M4.1、最大震度1(4日後)

・ 1998年4月23日:三重県御浜町阿田和沖
→ 1998年5月6日:和歌山県南方沖、M4.4、最大震度3(13日後)

・ 2004年4月19日:千葉県市原市五井南海岸
→ 2004年5月3日:房総半島南方沖、M4.3、最大震度2(14日後)
→ 2004年5月30日:房総半島南東沖、M6.7、最大震度1(37日後)

・ 2004年4月23日:静岡県熱海市網代沖
→ 2004年5月3日:房総半島南方沖、M4.3、最大震度2(14日後)
→ 2004年5月30日:房総半島南東沖、M6.7 、最大震度1(37日後)

・ 2005年1月23日:三重県度会郡紀勢町錦沖
→ 2005年1月29日:三重県南東沖、M4.0、最大震度1(6日後)
→ 2005年2月22日:三重県南東沖、M5.4、最大震度1(30日後)

・ 2006年5月1日:神奈川県湯河原市沖
→ 2006年5月2日:伊豆半島東方沖、M5.1、最大震度4(1日後)

・ 2011年1月14日:三重県尾鷲市九鬼町
→ 2011年1月22日:遠州灘、M4.1、最大震度1(8日後)
→ ※2011年3月11日:東北地方太平洋沖地震、M9.0、最大震度7(56日後)

・ 2011年7月1日:神奈川県小田原市沖
→ ※2011年7月10日:三陸沖、M7.3、最大震度4(9日後)
→ 2011年7月19日:駿河湾、M4.0、最大震度3(15日後)

・ 2013年9月3日:神奈川県真鶴町
→ 2013年9月4日:鳥島近海、M6.8、最大震度4(1日後)

・ 2014年4月14日:静岡県清水市沖
→ 2014年5月5日:伊豆大島近海、M6.0、最大震度5弱(21日後)

・ 2015年4月1日:高知県室戸市室戸岬町
→ 2015年4月18日:日向灘、M4.5、最大震度2(17日後)

・ 2016年4月13日:三重県尾鷲市沖
→ ※2016年4月16日:熊本地震、M7.3、最大震度7(3日後)
→ 2016年4月21日:四国沖、M4.4、最大震度3(8日後)

・ 2017年5月22日:千葉県館山市沖
→ 2017年5月22日:新島・神津島近海、M4.5、最大震度2

この中で、特筆すべき事例の一つは、1989年6月12日(静岡県焼津市沖)のケースだ。メガマウス出現から1カ月以内に、鳥島近海(M6.6)、伊豆半島東方沖の群発地震、そして伊東沖の海底噴火と続いている。これだけ短期間のうちに海底で異変が続けば、電磁波に敏感と思われるメガマウスがそれを察知し、異常行動をとったとしても不思議はないだろう。

また東日本大震災の発生前を考えてみると、1月19日に神奈川県小田原市沖でリュウグウノツカイ、1月27日に静岡県下田市白浜沖でギンザメ、3月4日に茨城県鹿嶋市の海岸でクジラ52頭座礁、3月8日には静岡県沼津市沖でラブカ捕獲まで確認されている。これらを総合的に考慮すると、3.11のような巨大地震の場合には、2カ月ほど前から深海魚が出現するという前兆が起きている可能性も捨てきれない。

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イメージ画像:「Thinkstock」より

■人々を油断させるNHK報道は大いに疑問

前述の週刊ポストの記事では、今回NHKの取材を受けた仲谷氏もコメントしているが、「メガマウスに地震を察知する能力があるかどうかは、科学的に証明されていない。メガマウスは春先から5月にかけてインド洋から黒潮に乗って日本へとやってくるともいわれている。つまり、この季節の発見は比較的多いのです。2つの地震との一致は偶然でしょう」(『週刊ポスト』、同上)と語っている。

その言葉に則して考えてみると、今回紹介した15件のデータのうち、春先(3月)から5月にメガマウスが出現した事例は8件となり、たしかにこの期間に出現するケースは多いようだ。しかし、それ以外の7件は異なる期間の出現であることに着目すれば、ますますメガマウスと地震発生のリンクを“偶然”として片付けることはできなくなるはずだ。

それに加えて、ロレンチーニ器官の役割について正しく評価すればこそ、「科学的に証明されていない」と断じてしまう姿勢はいかがなものかと思う。今後メガマウスが目撃された時、人々が「地震とは関係ない」と油断した結果、実際に巨大地震が起きて被害が拡大するような事態を招けば、これは取り返しがつかない悲劇だ。筆者は、今後もメガマウス出現と地震の関係について研究を続けていく。

百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。Webサイト/ブログ:『探求三昧』『神秘三昧』『防災三昧』、Twitter:@noya_momose

参考:「鳥羽水族館最新情報」、「Shark Research Institute」、ほか

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