ビーム管の代表選手KT88が使えるELEKITの真空管アンプキット『TU-8200』で球ころがし

ビーム管の代表選手KT88が使えるELEKITの真空管アンプキット『TU-8200』で球ころがし

  • @DIME
  • 更新日:2018/01/13

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

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■アクティブオートバイアス調整機能で球転がしに対応!

真空管アンプの楽しみの一つに球転がしがある。同じ規格で作られた異なるメーカーや国籍の真空管に差し替えて音の違いを楽しむのだ。真空管アンプには固定バイアスと自己バイアスの2種類があるが、球転がしに適しているのは自己バイアスのアンプである。さらにそれより適しているのが、ELEKIT『TU-8200』なのだ。本機は6L6GC用に設計されたシングル動作の真空管パワーアンプキット。パワーアンプと言ってもボリューム付きで入力切替まであるので、実質はプリメインアンプとして使える。新機能としてアクティブオートバイアス調整機能を搭載した。これは種類の違う真空管を挿したときに必要なバイアス調整を自動化するもので、球転がしに使える真空管のバリエーションをググッと幅広くしてくれる。ビーム管の6550、KT66、KT88に対応するだけでなく、五極管のEL34、6CA7まで、またメーカーは保証していないが、GA KT99A、KT120なども短時間なら使用できそうだ。6万円でKT88に対応する真空管アンプは貴重な存在と言える。さらに同社お得意の五極管接続、三極管接続、UL接続が選択できる機能もあり、さまざまな音色が楽しめる。

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スリムで背の高い6L6GCを挿した『TU-8200』。インシュレーターは社外品。

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背面には2系統の入力端子、バナナプラグ対応のスピーカー端子、インピーダンス切替、ACインレットが並ぶ。

■カップリングコンデンサーと抵抗交換で音質チューニング

基板は大型のカップリングコンデンサー対応、さらに抵抗の交換でさらなる高音質が狙える。例えばアムトランスでは『TU-8200』用パーツセット(4300円税込)で販売されている。このようなパーツセットを使えば、簡単にコンデンサーと抵抗を高品質化できる。

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アムトランス『Golden Black』のオイルコンデンサーと『AMRT』の炭素皮膜抵抗を使用した。

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電源用のオペアンプもやろうと思えば交換可能。JRC『3404AD』が適応品となる。実は交換してみたのだが音質に変化は感じられなかった。

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デスクトップで球転がし中。かなり背の高い真空管なのでモニターとの干渉を避け前に出している。

■真空管を交換すると音が一変する!

真空管の交換はトランジスタアンプのオペアンプの交換よりも影響が少なそうな気がするのだが、かなり音色に変化をもたらす。まず私の好きな三極管接続を選択。真空管はelectro-harmonix、通称エレハモ製の6L6EHを選択。森恵「Re:Make1、Grace of the Guitar、COVERS Grace of The Guitar+/時には昔の話を」(48kHz/24bit)は、温かみがあってなめらかな音。ボーカルは自然、ギターの音も本物に近い。Yuji Ohno & Lupintic Five with Friends「BUONO!! BUONO!!/THEME FROM LUPIN III 2015〜ITALIAN BLUE ver」(48kHz/24bit)は中低域が厚い。特にベースの低音が前に出る。高域はなめらかで控え目。上品な感じだ。オリジナルのKT66に交換すると中低域よりのバランスになる。しかし低域は先ほどよりタイトだ。情報量はやや少なくなるが、音色は好ましい。真空管のカーブが魅力的である。ゴールドライオンKT66にするとLUPINでは、情報量が増え細かい音出てくる。ベース以外の楽器も聞こえてくる。音が華やかになる。低域の押し出しはいいが、高域の伸びがそれと比較するといま一つかもしれない。TESLOVAK KT88ではLUPINの低音はドカンと出るが、粗い音。音数は少ない。高域がザラザラする。宇多田ヒカル「Fantôme/花束を君に」(96kHz/24bit)をヘッドホンで聴くと低音が爆音に近い感じで再生された。本命のJJ ELECTRONIC KT88は、時には昔の話をでは、解像度が高く音が鮮明。響きがキレイ。見晴らしのいい音。ボーカルはやはりこれが一番良かった。LUPINは低音の押し出しが力強い。ドライブ感のある低音。高域はなめらかでおとなしい。最後にトライオードEL34ではLUPINが力強いベース。低域の広い範囲で量感がある。高域はやや粗い。ボーカルのヌケはいいが、解像度はやや下がる。音色はウォームだ。ここまで聴いたが、もしかするとJJ ELECTRONIC KT66がバランスがいいかもしれない。あるいはエレハモのKT88が聴きたい、とかとめどなく妄想が、いや夢が広がるのだ。

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真空管のデザインとしては最も美しいオリジナルのKT66。

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頭でっかちに見えるゴールドライオンKT66。

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ハイコスパなチェコスロバキア製、TESLOVAK KT88。

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ガラスの厚みと透明度が違うJJ ELECTRONIC KT88は信頼の音。

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トライオードのOEM管EL34は古典的なデザインだ。

写真・文/ゴン川野

オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

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※記事内のデータ等については取材時のものです。

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