レクサス初の超ゴージャスミニバン「LM」とは? チーフエンジニアを直撃!

レクサス初の超ゴージャスミニバン「LM」とは? チーフエンジニアを直撃!

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  • 更新日:2019/05/21
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モデルは、3.5リットルガソリンエンジンの「LM350」と、2.5リットルアトキンソンエンジンによるハイブリッドの「LM300h」を用意。駆動方式はFFと4WDがある

4月の上海モーターショーで発表されたレクサス初のミニバン。売れっ子のアルファードをベースにし、中国などで来年から発売される。

いったいどんなクルマに仕上がっているのか? 自動車ジャーナリストの小沢コージが開発主査を直撃した!

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■グリルサイズは史上最大!

いったいナンなんだ、このギラギラ感とラクチン感の融合は!? 4月16日の上海モーターショーで発表された、レクサス初の超ゴージャスミニバン「LM」のことだ。

一見、日本やアジアで大人気のトヨタ・アルファード(ヴェルファイア)の顔違いにしか見えず、レクサス独自のスピンドルグリルをつけただけなんじゃないの?なんて思ってしまいがちだが、それはちと違う。LMは、中国をはじめアジアで広がりつつあるショーファードリブン(運転手付きのクルマ)の進化の可能性と需要の増加を見込んで開発されたというのだ。

そこで、アルファードのチーフエンジニアにして、LMのチーフエンジニアを務める吉岡憲一氏を上海で直撃。どんなクルマになっているのかじっくり聞いてきた!

* * *

小沢 上海で発表したLMですが、開発時から中国からの要望は多かったんですか?

吉岡 ものすごかったですね。アルファードよりもっとプレステージ性の高いレクサスはないものかと。実際、中国は今やショーファードリブン先進国だと思います。なので、こうした豪華なパッケージのクルマが求められている。

小沢 セダンより広くゴージャスで、乗り降りも楽チン。でも、アルファードとは何が違うんです?

吉岡 ボディは基本同じですが、ボンネットとスライドドアは鉄板部分を変えていて、スライドドアの窓柱(ドアノブの上)にはレクサスデザイン特有のアローヘッドがついています。

小沢 確かに、サイドの真ん中に三角に尖ったメッキの装飾がキマってます。それから、注目の「レクサス顔」ですが、もしやグリルは史上最大?

吉岡 そうです。グリルの高さは、フラッグシップサルーン「LS」の1.5倍ほど。横もたぶん大きいと思いますね。

小沢 やはり(笑)。

吉岡 とはいえ、手を加えたのは外観だけではありません。中身もプラスαでいろいろと改良してあります。

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テールランプも専用デザイン。左右を一直線につなげることで、よりシャープで力強い印象に

■車両価格は2000万円前後!?

吉岡 まず、サスペンションにはスウィングバルブショックアブソーバーという、レクサスES(セダン)で初採用した高性能サスを使っています。そしてシートには、世界初の粘弾性ウレタンパッドを入れています。これは低反発枕のような素材で、振動を徹底的に遮断してくれるんです。

小沢 いきなり超快適な予感が(笑)。

吉岡 そして、なんといっても上位グレードの2列シート4人乗り仕様に採用したパーテーション(仕切り)が大きな特長です。従来の3列シート7人乗り仕様だと運転席と後席がつながっていますが、特に中国の富裕層はあれをイヤがります。後席は見られたくないし、話も聞かれたくないと。ひと声でとんでもない額が動く商談もありますし、そのためにもパーテーションは必要不可欠だというんです。

小沢 なるほど。

吉岡 さらに、この中には鉄の骨格が入っていて、これによってボディ剛性がケタ違いに向上しています。ミニバン最大のデメリットであるマッチ箱変形(ねじれ)も抑えられるため、乗り心地もまったく変わってくるんです。

小沢 まさに一石二鳥だ。

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パーテーションのほか、26インチモニターにクールボックス、19個の高級スピーカーなどを備える

吉岡 おまけにリアシートには4つのダイナミックダンパーがついており、ここでも振動を打ち消してくれます。

小沢 クルマの挙動から伝わるあらゆる不快感を、徹底的に取り除いていくんですね。

吉岡 そうです。そして極めつきは、シートとアームレストのフロア直づけ構造。固定しレールに取りつけないことで振動を減らせるんです。

小沢 そこまでやるんですか!? シートの緩みとかガタツキなどが全然ない?

吉岡 ありません。振動量はアルファードの3分の1に低減できています。

小沢 ってことはシートも当然グレードアップしている? 既存のアルファードをビジネスクラスとすると、ファーストクラスレベルとかに。

吉岡 そうです(笑)。

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ドレスアップし、優雅にお酒を飲みながら移動、という超リッチなイメージが、中国をはじめアジア富裕層にはウケるようだ

小沢 外観も見事にレクサスのテイストになっているけど、中身も徹底して改良されているじゃないですか。

吉岡 おっしゃるとおりです。でなければお金はいただけません。

小沢 気になるお値段は?

吉岡 まだ発表になっていませんが、アルファードの価格がベースになるでしょう。

例えば中国では、アルファードはすべて日本から輸入し85万元(約1400万円)で販売していますが、需要に供給が追いつかず、現地でさらに約20~30万元のプレミアがつき、100万元(約1660万円)前後の値がついています。

小沢 そんなに! LMはそれ以上となると、もしや130万元(約2160万円)とか?

吉岡 中国では130万元を超えると消費税が追加徴収されるので、そこは超えないように考えています。

小沢 想像以上にハンパない高級車だ......。となると、ライバルは何に?

吉岡 100万元クラスで、中国ではメルセデス・ベンツのSクラスがライバルです。

小沢 アルファードのライバルがSクラスということは、LMはさらに高い車種を相手にする可能性があると。日本への導入予定は?

吉岡 今のところありません。

小沢 超上質なミニバンは日本でも絶対需要ありますよ! 少なくともスポーツ選手や芸能人はこぞって欲しがりそう。

吉岡 かもしれません(笑)。

取材・文・撮影/小沢コージ 写真提供/レクサス トヨタ自動車

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